
梨
大塚梨園(中央区赤井町)
大塚 正太
完熟のみずみずしい梨が17種類も!大塚梨園の梨
・販売期間:8月1日~9月末ごろ
・千葉市内で買える場所:大塚梨園直売所、しょいか~ご千葉店 など
大塚梨園の始まりは大塚正太さんのおじいさんの代までさかのぼります。当時、赤井町(現在の中央区赤井町)で梨を“売り”にしていこうという話があり、複数の農家が梨の栽培を始めました。それから約100年、いまでも大塚梨園は食卓に採れたてのおいしい梨を届けています。
農園の直売所に並ぶ梨の種類は、シーズンを通してなんと17種類以上!畑でその日に採れた完熟果実は、みずみずしく、甘味が強い味わいです。
17種類以上を栽培。大塚梨園直売所では珍しい種類の試食も!

大塚梨園の直売所では、8~9月の2か月、17種の梨が時期ごとに販売されます。幸水や豊水といった、おなじみの品種から、にっこり、新興(しんこう)、甘太(かんた)などの珍しい種類の梨も。
直売所でよく売れるのは誰にでもなじみのある品種ですが、「甘太はとにかく甘いのでおすすめします。あきづきや南水も甘味がつよいです。かおりという品種は緑色の梨で、幻の梨ともいわれているんですよ」と大塚さん。
「せっかく来てくれるのだから、この直売所ではいろいろな種類の梨を試食してもらっています」と言うのは、直売所の販売を担当している奥さまの槙(まき)さん。
時期ごとに販売される梨が異なり、さまざまな味を楽しめるので県外からもリピーターが多いというのにもうなずけます。
接客が大好きだと笑顔で語る槙さん。お客さまの顔はできるだけ覚えて、「この前も来てくださいましたね」「いつも幸水をお買い求めいただいていますけど、この品種もおいしいですよ」などと、積極的にコミュニケーションをとっています。「この前食べた梨がおいしかったから」とまた来てくれるお客様には、この会話を楽しみにしている人も少なくなさそうです。
大塚梨園で販売している梨の品種
ほかにもめずらしい秋満月(あきみつき)、長十郎(ちょうじゅうろう)、晩三好(おくさんきち)といった品種も。数が少ないので出会えたら見逃さずに!
商品 | 販売時期 | 特徴 |
---|---|---|
新水(しんすい) | 7月下旬~8月上旬 | 酸味は少なく、甘味のある味わい |
若光(わかひかり) | 8月上旬 | 大玉サイズ。酸味がなくさっぱりした味 |
なつしずく | 8月上旬 | 酸味がなく甘い |
清澄(きよすみ) | 8月上旬~中旬 | 甘くていい香り |
筑水(ちくすい) | 8月上旬~中旬 | 酸味が少なく、ほのかに桃の香り |
幸水(こうすい) | 8月中旬~下旬 | 甘くてシャキシャキとした食感 |
南月(なんげつ) | 8月下旬~9月上旬 | 食感がよく糖度が高い |
秋麗(しゅうれい) | 8月下旬 | 甘くてシャキシャキとした食感 |
豊水(ほうすい) | 9月上旬~下旬 | 酸味があり、みずみずしい |
あきづき | 9月上旬~中旬 | 近年人気!比較的大玉で甘味も果汁も多い |
かおり | 9月上旬 | 香りがよく、大玉。「幻の梨」といわれる |
南水(なんすい) | 9月中旬~下旬 | 近年人気!強い甘味が特徴 |
新高(にいたか) | 9月下旬~10月上旬 | 大玉で、甘味が強い |
新興(しんこう) | 10月上旬~中旬 | 果肉はやわらかく、甘味も酸味もある |
にっこり | 10月上旬~中旬 | 大玉で、酸味が少なくみずみずしい |
甘太(かんた) | 10月上旬~中旬 | 果肉はやわらかく、甘い果汁たっぷり |
王秋(おうしゅう) | 10月中旬~下旬 | 甘味にやさしい酸味が加わり、さっぱりした味わい |
おいしさの理由は直売所だから!

栽培した梨の8割は、農園の直売所で販売します。これが大塚梨園の梨がおいしい大きな理由のひとつです。
直売所で販売する梨は、大塚さんが早朝から色を確認しながら収穫しています。「1個ずつ十分に熟していることを見定めてから採っていますので、あたりはずれがありません」。
千葉市が温暖であることも、梨の育成には大切な条件ですが、大塚さんの工夫がもう一つ。それは肥料に海藻を使っていることです。
「普通は牛の糞を使うことが多いのですが、うちは5年くらい前から海藻を取り入れるようになりました。海藻を使うと甘味が強くなるといわれています」と大塚さん。
恵まれた気候と、こだわりの肥料、1つひとつ状態を確認しての収穫。大切に育てられた梨はお客様からも高評価です。
槙さんにお客様からの声を伺うと、「水分が多くて甘味が強い」「梨はじゃりじゃりしているものと思っていたけれど、ここの梨は口の中にカスが残らない」「求めていた味の梨に出会えた」といった感想をいただくということです。
おいしい梨を見つけるコツとおいしい食べ方

「おいしい梨を選ぶコツは、色を見ることです。品種によって違いますが、緑色だと未熟だし、黄色くなると熟しすぎています。豊水ならオレンジがかったころが食べごろです。」やわらかい触感のものは避けましょう。「梨は追熟しないので、食べごろのものを買ってください」と大塚さんが教えてくれました。
買った梨は、常温でも1週間程度保存できます。食べる前に数時間冷蔵庫で冷やすとおいしくなります。「買ってから冷蔵庫で保管できればベストですが、普通の家庭用冷蔵庫はそこまで大きくないですよね」。
梨が余ってしまった場合、大塚さんの家では焼き肉のたれにするとのこと。
「サラダに入れてもいいですね。もし古くなりそうだったら試してみてください」。
梨園直伝レシピ 焼肉のたれ
■材料 500ml分
・梨 125g(梨1/2個)
・醤油 225ml
・砂糖 100g
・みりん 40ml
・にんにく 半かけ
・一味唐辛子 3g
・白ごま お好きなだけ
・ごま油 10ml
・胡椒 3ml
・生姜搾り汁 3ml
*胡椒と一味唐辛子の分量を調整して甘味と辛味を作ることができます。
■作り方
先に梨とにんにくをすりおろし、ほかの調味料と混ぜ合わせ、保存用のビンに入れ完成!
冷蔵保管でお早めにお召し上がりください。
大塚さんの梨を買う

大塚梨園の直売所は、8月1日から9月末まで。毎日10:00~18:00、基本的に休みはありません。
槙さんが運営しているインスタグラムにも情報が掲載されます。
しょいか~ごで販売することもありますが、確実なのは大塚梨園の直売所です。