
ネギ
浅賀農園(若葉区富田町)
浅賀清一
じっくり加熱でとろけるような甘さに 浅賀農園のこだわりネギ
・販売期間:ほぼ通年(2月、9月を除く)
・千葉市内で買える場所:カスミ フードスクエア千城台店
若葉区富田町にある浅賀農園で14年間ネギを育て続けているオーナーの浅賀清一さんのもとには、長年にわたって畑に足を運び、ネギを買い求める方が多くいます。
そんな浅賀さんに、栽培のこだわりやおいしい食べ方を伺いました。
浅賀農園のネギのこだわり

浅賀農園のネギのこだわりは、極力農薬を使わずにネギが育ちやすい環境を作ること。
季節の変化で虫や病気が広がりやすいタイミングを除いて、農薬は使わずに育てているとのことです。また、西日が当たらない場所にネギを植えるなど、毎年工夫しています。
9月の高温期や2月の氷点下になる日は収穫せず出荷を見合わせることはあるものの、季節によって種類を変えながら、ほぼ通年にわたってネギを栽培している浅賀さん。長年の経験から、「人間の都合であれこれ手間をかけても期待通りにはならない、こちらがネギをよく観察してタイミングを察知するのが大切」なのだそうです。そうして収穫されたネギは、体を労わる方や食を大切にする方が直接買いに来るほど親しまれています。
真冬の寒さや夏の暑さがおいしさの源に

ネギがおいしい時期は夏と冬。「最近の極端な暑さでは育てるのが難しい」ものの、夏の暑さや冬の寒さは、ネギにとってストレスがかかる分、ネギの香りが強くなると言います。ネギの香りはじっくり火を通すと甘みに変わり、おいしくなるとのことでした。
そんなネギの一番おいしい食べ方を伺ったところ、教えてくれたのは「炭火焼き」。
外皮つきのまま、1本丸ごと網焼きや家庭用グリルで焼き、外皮の緑と白の境目の部分がとろんとしてきたら食べごろ。皮をむいて食べると、何でこんなにと思うくらい甘くなるのだそうです。
地域と人をつなぐ、浅賀農園の歩み

浅賀さんが東京から千葉に居を移し、農業を始めたのは2011年。千葉市の新規就農希望者研修の5期生として、震災直後の混乱が残る中、富田町の農家のもとで農業を学んでネギ栽培を始めました。
ネギのほかにはオークラ千葉ホテルのレストランにも採用されたというバターナッツかぼちゃも例年好評です。ブルーベリー、ビーツ、島らっきょう、じゃがいも、にんにくなど、農園に来る方からのリクエストで育てている作物もあります。
「農作業をしながら安らげる場所」をモットーに、地域に貢献すること、農園に通ってくれる人を何よりも大切にしている浅賀さん。
そんな人たちのことを考えてネギを育てていると、農薬を使う頻度も減り、自然に逆らわない育て方になるそう。
店頭で選ぶときの おいしいネギの見分け方
浅賀さんによると、おいしいネギを見分けるポイントは根元と緑の葉の部分。

根元の断面が真っ白なもの(写真右)は新鮮で、時間が経つと徐々に茶色くなります(写真左)。また根付きで販売されている場合は、根っこの瑞々しさも見分けるポイントです。
緑の葉の部分は、焼けたような色だと高温の影響、まだら模様があると病気の影響を受けているなどの可能性があります。
根付きのネギなら土に埋め戻すと長く保存できます。そうでなければ、食べる分だけ買って早めに消費するのがおすすめです。
浅賀農園さんのネギは、限られた場所のみでの販売です。お近くを通った際はぜひお立ち寄りください。