富田町野口農園

ネギ
富田町野口農園(若葉区富田町)

野口 茂久

みずみずしさと香り、甘みもたたえた、親子で育てるまっすぐな一本。
・販売期間:通年(季節によって品種は異なる)
・千葉市内で買える場所:しょいか〜ご千葉店、しょいか〜ご習志野店

「富田さとにわ耕園」に隣接する1.5haの畑で、ネギを中心にキャベツや白菜、小松菜、春菊といったさまざまな野菜を育てている富田町野口農園。なかでも主力作物となるネギは、季節や気候、お客さまのニーズによって栽培する品種を変え、一年中収穫できるのが強み。家族で取り組む富田町野口農園のネギづくりについて、工夫やおいしさの秘密をうかがいました。

目次

近年の暑さにも負けない 地温を下げる工夫

システムエンジニアとして働きながら、2013年に農業を始めた野口茂久さん。6年前からは次男の公平さんも加わり、親子二人三脚で農作業に励んでいます。そんな富田町野口農園の特徴は、エンジニアの発想を農業に取り入れていること。農園全体を見渡せる監視カメラの設置や、圃場ごとの特性・作付ローテーションをデータで一元管理する仕組みづくりなど、効率的で合理的な工夫が随所に見られます。

複数の野菜を栽培している富田町野口農園ですが、主力となるのは「ネギ」です。
ネギは播種から収穫まで約7ヵ月かかる長期作物で、お米より栽培に時間がかかります。しかも枯れやすく、特にここ数年は夏の収穫期に細くなりがちだといいます。

そこで富田町野口農園の暑さ対策は、次のような工夫を重ねています。

  • 畝間を通常の90cmから1.4mに広げ、風通しをよくして根の消耗を防ぐ。
  • 雑草を活用して地温を下げる。

「畑を見ると雑草が残っているように見えるかもしれませんが、あえて残すことで地温を10℃以上下げることができます。ただ、生えすぎてもいけないので、そのバランスを保つのが難しいんです。」

こうした試みのおかげで、気温の高い季節も安定したネギの収穫を実現しているのですね。

データ管理で畑に最適な栽培法を選択

一年を通して安定してネギを収穫するには、苗の育て方や種の選び方が欠かせません。富田町野口農園では季節に合わせて適した種を選んでいます。さらに気温に応じて肥料の種類や量を調整しながら暑さへの耐性や病気への強さを高めています。

同じ畑で連続して同じ作物をつくることで生育が悪くなる「連作障害」を避けるため、区画を順番に回して栽培しています。
とはいえ、同じ品種でも畑によって条件はさまざま。風の向きや日当たりが変われば、土の状態も温度も異なります。

「自分の畑でも、西日が強い場所や、砂塵が飛んでくる場所がある。それぞれの畑の状況に合わせて肥料の配合や量を調整する必要があるんです。肥料と農薬を使うのは最小限に、土にも野菜にもやさしい栽培方法を心掛け、品質の良いねぎを目指して日々工夫を重ねています。」

こうした複雑な管理をサポートするのが、エクセル。栽培時期や品種に補助番号を振り、データとして記録することで、畑ごとに適した栽培方法を選べるようにするのです。
ITを取り入れた工夫と細やかな対応によって、暑さに強く、虫にも負けないネギを育てています。

冷やしてから袋詰め。水分を保ち、日持ちも向上!

鮮度が高く水分を多く含むネギは、収穫直後に袋詰めすると蒸れて水分が出てしまい、柔らかく崩れてしまいます。そのため富田町野口農園では、出荷前に一度冷やしてから袋詰めする工夫をしています。こうすることで水分をしっかり保ち、日持ちも向上。さらに、冷やすことでネギの甘さも引き立つのだそう。

「採れたてで新鮮なネギは、みずみずしくておいしいんです。 塩やごま油で和えるだけでも風味豊かで、すき焼きや鍋料理、薬味としても甘みが際立ちます。白髪ネギやネギ塩、ネギ油といった定番に加えて、うちでは玉ねぎの代わりにネギを炒めてカレーに入れるんです。これが本当においしいんですよ。あったかいそばにたっぷり入れて食べるのも、農家ならではの楽しみ方です。」

乾燥対策がネギの鮮度を保つポイント

ネギは乾燥に弱いため、おいしいネギを選ぶコツは乾燥していないこと直売所などで鮮度の高いものを買うこと。泥付きのネギを買うのもおすすめです。

買ったネギのおいしさを保つにもポイントがあります。
「すぐに食べない場合は乾燥を防ぐため袋やラップで包み、冷蔵庫に入れるのが基本です。理想は、購入3日以内に食べきること。ちなみに購入時にネギが入っている袋は、食品の鮮度を保つために作られたもの。袋の口を閉じて空気に触れさせないようにすれば、手軽で効果的です。」

課題に向き合いながら、親子で挑むネギづくり

採れたてのネギは、焼くだけでも、鍋に入れるだけでも、食卓に広がるわくわく感が格別。鮮度のいいネギだからこそ味わえるおいしさがあります。

一方で、夏場の高温対策や新しい害虫への対応、安売り競争に左右されない適正価格の維持、配送や販路の効率化など、今後の課題も少なくありません。そんな課題に対して、持っている技術をすべて活かし、次の世代へとつなげていくために親子で農園を営む姿は、未来へ向けて農業を進化させる力強さも感じさせてくれました。

富田町野口農園の想いと努力が込められた込められたネギは、しょいか~ご千葉店と習志野店で買うことができます。丹精込めて育てたネギを、ぜひ味わってみてください。きっと、いつもの料理がちょっと特別になるはずです。

しょいか〜ご千葉店
営業時間:9:30~18:00
定休日 :毎週水曜日・年末年始
所在地 :千葉市若葉区小倉町871番地 MAP
電 話 :043-231-1831
店舗情報:http://www.syoicargo.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/syoicargochiba/

しょいか〜ご習志野店
営業時間:9:00〜18:00
定休日 :毎週水曜日・年末年始
所在地 :習志野市実籾本郷34-1 MAP
電 話 :047-472-1831
店舗情報:http://www.syoicargo.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/syoinara626/

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